晴れた日に暗い部屋から外に出たり、夜間にクルマのヘッドライトを
正面から見たりすると光をまぶしく感じることがあります。
こうしたことは誰もが経験する普通のことです。
一方 特に強い光を見ているわけでもないのにまぶしさを感じることを
“羞明”(しゅうめい)と言い、何か目に異常がある場合があります。
考えられる主な原因には以下のようなものがあります。
@ 白内障
水晶体(眼球内のレンズ)に濁りがあるために光が乱反射して
まぶしさを感じます。
また、白内障の手術後は水晶体の濁りで遮られていた光が
大量に入ってくるようになるためにまぶしく感じることがあります。
A 角膜の異常
ドライアイ、逆さまつげ、各種感染症等による角膜
(瞳の表面を覆う透明な膜)が傷つくと
まぶしさを感じることがあります。
B 眼底部(眼球の奥の神経など)の異常
網膜色素変性症、加齢黄斑変性症などにより視覚に関わる神経に
異常が生じるとまぶしさを感じることがあります。
C 虹彩炎
外傷などにより虹彩(瞳の茶目の部分)に炎症が起こると
まぶしさを感じることがあります。
などがあります。
対処法
原因の疾患を治すことが一番大切です。
治らない状態の場合、日常生活で以下のような工夫をすることで
楽になることがあります。
@
屋外では帽子やフードをかぶって光を遮るようにします。
A
乗り物に乗っている時は目を閉じて休むようにします。
B
蛍光灯やLEDライトなど、照明器具を自分に合ったものに変えると
楽になることがあります。また間接照明にして光源が
直接目に入らないようすることも効果的です。
C
屋内では遮光カーテンを使い、
インテリアはカラフルなものを避けてシンプルで落ち着いた色に
統一します。照明に近い場所や、窓際は避け、
まぶしくない場所に座ります。
D
真っ白な紙がまぶしくて字が読みにくい場合は、
色のついた下敷きを重ねると読みやすくなる場合があります。
E
パソコンやスマホは輝度を下げます。
疲労がたまると視覚過敏が出やすくなるので、
早め早めに休息をとりましょう。
※遮光眼鏡
普通の色がついているだけのサングラスに比べて、
遮光眼鏡はとても有用です。
紫外線やまぶしさの原因になる青色光線を抑える事が出来ます。
まぶしさを抑え、暗く感じさせずに、
コントラストを高めて見やすくすることができます。
特に網膜色素変性症の方は視細胞を守るために遮光眼鏡をかけることが
大切です。網膜色素変性症の確定診断を受けた方は遮光眼鏡購入の際、
公的な補助も受けられます。
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